2014年11月26日水曜日

D,Flawless,Heart & Allow collection

英国のオークション会で圧倒的シェアをもつBonhams社が香港で開催するオークションに素晴らしいコレクションを出品する(した)というニュースをご紹介します。

カラットは1,16cts~4.49ctsまでのRound Brilliant Cut H&A,16個合計の重量は39.98ctsです。

これだけのダイアモンドがまとめて出品されるというのは、本当にレアなことでエキサイティングなことと言えるでしょう。

ダイヤモンドのプロにとって、この品質のダイヤモンドを16個入手するというのは不可能とは言いませんが、非常に時間と労力、そして費用を要することが容易にわかるからです。

落札予想価格は225万ドル~250万ドル、現在の日本円に換算(約118円)すると4億5百万円~4億51千万円ということになります。
1カラット当たり換算すると約1千万~1128万円ということになります。

実物を見たわけではありませんが、このダイヤモンドが持つ原石自体の質=透明度、結晶構造=も素晴らしいものと思われます。また、同じ鉱山からのものとすれば、更に素晴らしいコレクションとなることでしょう。

落札した場合は、この価格ですと20%の手数料がBonhamsから請求されますが、それを勘案しても価格は非常にリーズナブルなものと思います。

*Bonhmasではこれはすぐに落札者が現れるだろうといっているそうです。

2014年11月20日木曜日

2014年11月までのトピック

11月も20日を過ぎ、今日も気温は12月のような冷え込みです。きりっとした大気が周囲の山や公園の紅葉と相まって身も心もしゃきっとさせてくれるようです。

さて、今年もダイヤモンドの世界は色々とありました。
基本的な流れとしては、一般のマーケーットにおけるダイヤモンドの価格は弱含みでしたが、大粒高品質のものは、そのような需給の流れとは一線を画しています。
そして、世界各地で稀少なダイヤモンドが発見された実り多い年でもありました。
オークションでも次から次に記録を打ち立てるようなダイヤモンドが出品され、落札されていきました。日本ではアベノミクスとやらで大多数の人が苦しんでいる最中、一体だれが購入するのかと思われるでしょうが 、この世界はまた特別なものなのですね。

blog更新をさぼっていたのですが、今年のニュースの中で私の眼を惹いたものを取り上げておこうと思います。



232carat D-color


BLUE DIAMOND の発見
2008年にDeBeer社から購入した南アフリカPetra社所有のカリナン鉱山で今年、タイプaのダイアモンドが発見された。販売価格はまだ決まっていない。
南アフリカのPetra diamond社は同社のカリナン鉱山で発見された超レアなBlue diamond 9.6ct2560万ドル、1カラット当たり(キャラ替@867780ドル)で落札されたと発表しました。


注目度抜群!Petra Diamond社
今年は注目すべきダイアモンドが多く発見されていますが、とりわけPetra社の鉱山から採掘された232カラットの類い稀なる透明度を持ったDカラーダイアモンドがある。
「厳密に観察した結果、このダイアモンドはFlawlesss にカットされるだろう、原石の大きさは“いちご”くらいよ」と広報担当のCathy Malinsが言っています。

いやいや、写真で見る限りもっと大きい。



RED DIAMONDの発見


2014年、アーガイル鉱山から採掘され、1.21ct(カラット)Radiant cutにカットされたFancy Red diamondは今年の最も稀少と思われるダイアモンドのひとつに挙げられるだろう。このダイアモンドは高級宝飾店Glenn bakkerが購入したが、その価格は明らかにはされていない。
まさに奇跡のようなダイヤモンド 

高騰するピンクダイヤモンドの価格
Rio Tint社(オーストラリア、アーガイル鉱山)によれば、Rare PinkからRed color diamondの年次の入札価格はこの30年前にこのシステムが始まって以来の最高の平均価格を達成した、と発表しました。同社は入札とその合計金額を公表していませんが、少なくとも200年と比べて価格は3倍以上になり、54のロットに対し、10カ国、600社からの参加があったと伝えています。

ダイヤモンド流通の新興国Botswana
アフリカBotswanaの鉱業生産はOrapa Diamond mineの整備がすすんだおかげで今年度第一四半期には前年同期比16.7%の増加を達成した。特にこの四半期で26%も増加したDiamond生産が大きく貢献している。このOrapa鉱山は世界最大の露天掘りの鉱山で、Botswana政府とAnglo  AmericanグループのDeBeers社のジョイントベンチャーDebswana社によって運営されているもので、Botswanaの国の経済を支える生命であり、
ダイアモンドのみならず、銅、銀、金、そして石炭などの採掘している

「ダイアモンドのオーバーグレーディングは犯罪だ!」
ダイアモンドに関するあらゆる情報を発信し、世界から信頼を得ているRapaportグループの代表者であるマーティン・ラパポート氏は、このたび「正直なグレーディング(格付け)と題した社説を発表しました。これは市場に出回っている10万個以上、価格にして10億ドルにもなるオーバーグレーディング(実際の品質以上に良い等級をつけたもの)されたダイアモンドについての見解をのべたものですが、ラパポート氏は、主にEGLインターナショナル・グレーディング・ラボラトリー社が発行したオーバーグレードされたダイアモンドの取り扱いおよび消費者への販売を拒否するよう呼びかけています。消費者が実際より良いダイアモンドを取得しているようにだます行為に加担していることになるというものです。因みにEGL社のダイアモンド・グレーディング基準は国際標準規格ではありません。


「誰か50カラットのピンクダイアモンドを見かけませんでしたか?」
南アフリカのダイアモンドトレーダーは50.66ctsPink diamond  が運輸サービス業大手のMalca Amitの倉庫から消えてしまったと訴えています。

 ついに世界記録樹立!
a) 巨大なイエローダイアモンドが513日のジュネーブ。サザビーズのオークションで1630万ドルで落札されたが、このオークションはジュエリーに関してのオークションにおいて世界記録を打ち立てた
b) 100.90ctの水仙のような黄色のダイヤモンド=Graff Vivid Yellowとして知られる=が2011年のジュネーブのサザビーズにおける110ct1230万ドルの記録を上回ったということです。
* a)とb) のダイアモンドは同じものと推察されます。

香港の大富豪にして最大の宝石商の底力


104ct,,D,Flのダイアモンドは香港最大のジュエラー、Chow Tai Fookが購入しました。

一体GIAに何が起きた?
GIAGrading Report を発行したダイアモンドのSealing serviceを提供していますが、このたびそのサービスを中止することになりました。
シール(密封)されたダイアモンドとレポートの取り違えが発生したためです。どのプロセスでそのようなことが起こったのか、原因を突き止め、完全な防止策および体制が整うまでは再開しない、とのことです。

アフリカでのエボラ熱
アフリカ西海岸のリベリアやシェラレオーネ、ナイジェリアなどの国で発生したエボラ出血熱の大流行は世界を震撼させています。従事する医療関係者にも感染の被害が及び、一時は絶望的な状況にまで陥りそうになりましたが、世界中の支援で何とか収束の方向に進んでいます。
シェラレオーネはダイヤモンドの産地でもあり、同国にとってもダイヤモンドサプライヤーにとっても
経済に大きな影響が出ています。
ダイヤモンドビジネスは、これらの国のインフラの充実と衛生や環境の改善に寄与できる力を持っています。一人でも多くの人がダイヤモンドを通じて窮状にあるアフリカの現状改善のために思いを馳せていただきたいと願っています。


 
ここにきて急激な円安が到来、年明けには130円台を目指すというアナリストもいます。
稀少ダイアモンドに限らず、日本国内ではダイヤモンドの価格は高騰しています。
円が80円台、90円台そして100円台、そしていまや118円を付けるようになったいま、ドル建てで取引されるダイアモンドの国内取引価格は上がる一方です。
たとえば10000ドルのダイヤモンドが80万、~90万~100万~そしていまや118万円出さなければならなくなってしまったからですね。
上手に運用すればダイヤモンドの投資も安全で確実なものということは良く分かりますね。
今年もあと40日余りを残すだけになりましたが、きっとまだまだ素晴らしいダイアモンドのニュースに接することができそうな気がします。楽しみです。