Mineral and Rock shop
ミネラル(鉱物)とロック(岩石)のお店という意味ですが、アメリカやカナダなどに出かけた事のある方はご存知かもしれません。
随分と昔ですが、私がLos Angelesに住んでいた頃はよく行きました。
どんなお店か、というと
鉱物や岩石の標本から始まり、ダイヤモンドからカラーストンなどの宝石、貴石、そして自分で採掘したり磨いたりする為のツール、更にオリジナルのジュエリーを作るためのWAXなどの道具や消耗品などを販売しているお店です。
南北につながった広大なアメリカ大陸は、資源の宝庫、宝石や鉱物の宝庫ですね。
有名なのは、インディアンジュエリーで知られるトルコ石があります。
ダイヤモンド、サファイヤ、ペリドット、トルマリン、トパーズ、アクアマリン、オパール、水晶(アメジスト、シトリンなど)、ガーネット、エメラルドなどなど、更にアンモナイトやアンモライト,隕石、化石などそれはまさに宝の山のような大陸なのです。
身の回りの自然の中に突然として発見されるこれらの地球遺産は、住む人たちにとって生まれたときから本当に身近な存在なのです。
必然的に関心も高まります。
そんな背景があるためにアメリカ国内ではどの都市に言っても必ずこのMineral and Rock shopなるものがあります。
自分が見つけてきたものを自分で磨いて自分だけのジュエリーを作る、というホビーが盛んなのです。宝石が身近なものなんですね。
ジュエリー産業を支える層の厚さは日本とは比較になりません。
毎年2月にはテキサスのツーソン=西部劇の舞台で有名ですね=において世界最大のミネラルショーが開催されます。今年で60年を迎えます。
世界中から出品者やコレクター、そしてビジネスのバイヤーから一般のコレクター、野次馬?が集まります。
この期間は町の中はどこに言っても展示する人や見に来た人であふれかえり、値切ったり情報交換したりと盛り上がります。
とにかく道路にまで並べられた宝石類、ホテルやモーテルの部屋も体育館もホールも埋め尽くされるのです。
どこに行っても世界中から集まった希少な鉱物などを見ることができるのです。
楽しくエキサイティングなこの催しは近年は日本からも多く参加する企業や個人が増えてきました。
ジュエリーは買うもの、プレゼントしてもらうもの、としか考えない日本とは随分と様子が異なりますね。
自分で発見し、加工して自分だけのジュエリーを作る、なんと楽しいことでしょうか。
Web 上にMineral collectors page というサイトがあります。ここに掲載されているお店を数えたらなんと426店もありました。http://www.minerant.org/collecting.html
関連したものでMineralogy Clubは、ベルギーに本部があり、オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、ハンガリー、イタリア、オランダ、ノルエー、ポルトガル、スペイン、スイス、イギリス、USA,南アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アフリカに支部を持っています。
日本ではこのようなお店が何軒あるのでしょうか。本当に数えるほどなのです。残念です。
でも日本でも楽しんでいる方も沢山いるのです。
年に一度6月に東京・新宿で開催されるミネラルショーでは、世界各地から集まったコレクターの出品を見ることができます。いつも老若男女でバーゲン会場のような混雑を呈します。1日中いても飽きることはないでしょう。
希少な鉱物や化石、隕石など、地球が産んでくれた奇跡のような宝石を身近に楽しむ人たちを見ているだけで幸せになれるので私も欠かさず出かけます。
皆さんも一度出かけてみてはいかがでしょうか?
自分の気に入ったものが見つかって、値段交渉している様子があちこちで見られます。これも楽しみの一つですね。思ったような値段で購入できたときのうれしさや感動は格別でしょう。
エジプトやイラン、アフリカなどの出展者と仲良くなって来年の再会を楽しみにする。そんなコミュニケーションも図れます。世界が急に狭くなり、宝石がまさに輝いて見えるようになります。
あなたとの出会いを待っていたんだよっ、ていっている気がしてきますよ。
高価で特別なものと思っていた宝石が身近に感じられるすばらしい機会です。
ぜひお出かけください。ただし、購入するときは十分慎重にお願いします。
ところで一番上の写真の鉱物はなんだかわかりますか? ほうきかはたきじゃないのかって?違います、がんばって推ててみてくださいね
2014年1月8日水曜日
2014年1月7日火曜日
新しい年を迎えて
新年を迎えました。
昨年のダイヤモンドビジネス、そして今年はどうなるのかを予測してみました。
過去5年ほど一般ダイヤモンド市場は低迷していましたし、昨年の商業用ダイヤモンド取引価格もどちらかというと不安定なままでした。1カラットクラスのダイヤモンド価格はここ2年余り低迷したままでしたし、0.30~0.40カラットのものも求めやすい価格帯のSIクラスに人気が集まりました。なんといっても中国の需要が大きかったことが最大の要因でしょう。
それを裏付けるように香港~中国の最大のジュエラー周大福の昨年の売り上げは過去最高の売上げの伸びを成し遂げたのです。
一般のマーケットに対して、高品質大粒ダイヤモンドやカラーダイヤモンド~ピンク、イエロー、ブルーなどの希少性のあるものは空前のブームをもたらしました。昨年一年で価格は30%も上昇をし、このブログでのお伝えしたように、オークションにおいても記録的な値段が次から次とついたのです。
そしてこれらのジャンルのダイヤモンドは安定した長期的な投資アイテムとしてこれからも非常に確実なものであると世界の専門家は見ています。
今年は2~5カラット、D~H、Fl~VS クラスのダイヤモンドが人気を集めるものと思います。
昨年からアメリカの景気は上向きになり、クリスマスシーズンでのジュエリーの売上げも絶好調でした。本年もこの勢いはとまらず、まさにバブルのような状況が続くことでしょう。
しかし、イスラエルの銀行もダイヤモンド原石への融資額も100の要請にr対して70ほどに絞ってきているようです。相変わらず厳しい状況には変わりありません。
中国やインドなどの政治経済の状況も気にはなりますが、幸いにもEUの状況も改善の兆しを見せ、アメリカの勢いも強く、全般的に今年のダイヤモンド業界はより前向きにすすんでいくことが期待されます。
日本国内は益々業界の淘汰が進み、グローバル化の波に乗れずに舞台から退陣を余儀なくされる企業が出ることでしょう。少数の勝ち組と大多数の負け組みという色分けが更に進んでいくでしょう。
消費者の眼は確実に肥え、旧態のままの業界の常識や都合をはるかに超えています。
昨今の賢い消費者は自分が欲しいものが何かを明確に知っています。
企業は良いものを作る技術者やデザイナーなどのクリエーターを応援し、尊敬の念を持って育てること、そしてデザイン、品質に心を配り、有名スーパーブランドのコピーではないオリジナリティある魅力的な製品を生み出す努力をし続けない限り、消費者支持を得ることはできないでしょう。それは自然と淘汰される側になるということです。
くどいようですが、職人や工場、そしてデザイナーを使い捨て、輸入業者を泣かせてきた企業はどんどんつぶれています。豊かな実りをもたらしてくれる畑や田に肥料もやらず、耕しもしないで、おいしいものが収穫できるわけがないのです。
「儲かれば良い」、だけの企業が生き残れるほど、今の時代は甘くは無いのです。
消費者の眼は確実に肥え、旧態のままの業界の常識や都合をはるかに超えています。
昨今の賢い消費者は自分が欲しいものが何かを明確に知っています。
企業は良いものを作る技術者やデザイナーなどのクリエーターを応援し、尊敬の念を持って育てること、そしてデザイン、品質に心を配り、有名スーパーブランドのコピーではないオリジナリティある魅力的な製品を生み出す努力をし続けない限り、消費者支持を得ることはできないでしょう。それは自然と淘汰される側になるということです。
くどいようですが、職人や工場、そしてデザイナーを使い捨て、輸入業者を泣かせてきた企業はどんどんつぶれています。豊かな実りをもたらしてくれる畑や田に肥料もやらず、耕しもしないで、おいしいものが収穫できるわけがないのです。
「儲かれば良い」、だけの企業が生き残れるほど、今の時代は甘くは無いのです。
ジュエリーやダイヤモンドに関して、日本はまだまだ未成熟な市場です。しかし、これからの時代、認識を深めていくことによりいずれは欧米のような真に豊かなジュエリー市場が出現する時代が来ると信じています。
そういったきっかけの年になることを願い、私も力を尽くしたいと思います。
そういったきっかけの年になることを願い、私も力を尽くしたいと思います。
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