2014年1月7日火曜日

新しい年を迎えて

新年を迎えました。
昨年のダイヤモンドビジネス、そして今年はどうなるのかを予測してみました。

過去5年ほど一般ダイヤモンド市場は低迷していましたし、昨年の商業用ダイヤモンド取引価格もどちらかというと不安定なままでした。1カラットクラスのダイヤモンド価格はここ2年余り低迷したままでしたし、0.30~0.40カラットのものも求めやすい価格帯のSIクラスに人気が集まりました。なんといっても中国の需要が大きかったことが最大の要因でしょう。

それを裏付けるように香港~中国の最大のジュエラー周大福の昨年の売り上げは過去最高の売上げの伸びを成し遂げたのです。

一般のマーケットに対して、高品質大粒ダイヤモンドやカラーダイヤモンド~ピンク、イエロー、ブルーなどの希少性のあるものは空前のブームをもたらしました。昨年一年で価格は30%も上昇をし、このブログでのお伝えしたように、オークションにおいても記録的な値段が次から次とついたのです。
そしてこれらのジャンルのダイヤモンドは安定した長期的な投資アイテムとしてこれからも非常に確実なものであると世界の専門家は見ています。


 今年は2~5カラット、D~H、Fl~VS クラスのダイヤモンドが人気を集めるものと思います。
昨年からアメリカの景気は上向きになり、クリスマスシーズンでのジュエリーの売上げも絶好調でした。本年もこの勢いはとまらず、まさにバブルのような状況が続くことでしょう。

しかし、イスラエルの銀行もダイヤモンド原石への融資額も100の要請にr対して70ほどに絞ってきているようです。相変わらず厳しい状況には変わりありません。
中国やインドなどの政治経済の状況も気にはなりますが、幸いにもEUの状況も改善の兆しを見せ、アメリカの勢いも強く、全般的に今年のダイヤモンド業界はより前向きにすすんでいくことが期待されます。

 日本国内は益々業界の淘汰が進み、グローバル化の波に乗れずに舞台から退陣を余儀なくされる企業が出ることでしょう。少数の勝ち組と大多数の負け組みという色分けが更に進んでいくでしょう。
消費者の眼は確実に肥え、旧態のままの業界の常識や都合をはるかに超えています。
昨今の賢い消費者は自分が欲しいものが何かを明確に知っています。
企業は良いものを作る技術者やデザイナーなどのクリエーターを応援し、尊敬の念を持って育てること、そしてデザイン、品質に心を配り、有名スーパーブランドのコピーではないオリジナリティある魅力的な製品を生み出す努力をし続けない限り、消費者支持を得ることはできないでしょう。それは自然と淘汰される側になるということです。

くどいようですが、職人や工場、そしてデザイナーを使い捨て、輸入業者を泣かせてきた企業はどんどんつぶれています。豊かな実りをもたらしてくれる畑や田に肥料もやらず、耕しもしないで、おいしいものが収穫できるわけがないのです。
「儲かれば良い」、だけの企業が生き残れるほど、今の時代は甘くは無いのです。
 ジュエリーやダイヤモンドに関して、日本はまだまだ未成熟な市場です。しかし、これからの時代、認識を深めていくことによりいずれは欧米のような真に豊かなジュエリー市場が出現する時代が来ると信じています。

そういったきっかけの年になることを願い、私も力を尽くしたいと思います。


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