2015年12月24日木曜日

話題となったダイヤモンド

今年、世界をあっとさせたダイヤモンドのニュースをピックアップしてみました。

1) ナノサイズのダイヤモンド発見~カリフォルニアに落ちた隕石に含まれていたもの
   宇宙にはダイヤモンドがごろごろ・・・?
2) 9.75ct Pear Shape, Fancy Vivid Blueのダイヤモンドはオークション開始後僅か20分で3260万ドル(39億円)で落札 HKGのクリスティーズ
3) 2.09ct Heart Shape, Fancu Red は500万ドルで落札  HKGのクリスティーズ
4) 100.2ct Emerald Cut D-color,IF  NYのサザビーズ  2210万ドルで落札
5) 23.15ct D,IF TypeⅡa 伝説のゴルコンダ ダイヤモンド
6)  77.79ct Vivid Yellow, VS2
7) 341.90ct TypeⅡa 類まれな色と透明度を持つ原石の発見 LucaraのKarowe鉱山
8) 336ct TypeⅡa と184.94ct、そして86ctの原石が相次いで発見。BotswanaのLucaraのKarowe鉱山
9) 357ct White, 314ctの原石が相次いで発見 LesothoのLetseng Mine.
      2個ともアントワープの業者に販売された。 357ctは1900万ドル
   この鉱山では今年に入り20個もの大きな原石が採掘されている。
10)  91.81ct、Intense Yellow,VS2. Cushion cut. 430万ドルで落札
11)  50.48ct、D,IF, Pear Shape  780万ドルで落札
12)  12.03ct Vivid Blue, Fl, Cushion Cut ジュネーブのサザビーズのオークションで4850万ドルで落札。1カラット当たりの価格は史上最高を記録。
落札者により、「Blue Moon of Josephine」と命名された。
13) 同時にクリスティーズのオークションで16.08ct、Fancy Vivid Pink,VVS2が2850万ドルで落札。落札者により、「Sweet Jpsephine」と命名された。
因みに、12)と13)の落札者は同一人物(個人)で香港で一番の大富豪、Mr,Jpseph Lau. 愛する一番下の娘(まだ小学生です)の為に購入し、いずれのダイヤモンドにも娘の名前を冠した。
興味ある方は、ネットで検索をお勧めします。
あなたもこんな方の子供に生まれたかったって? ホントですね。
14) カナダのRio Tinto社の所有する鉱山からカナダで採掘されたものの中で最大の大きさのダイヤモンド原石が採掘され、「Diavik Foxfire」と命名された。
15) BotsuwanaのKarowe鉱山でカリナンに次ぐ、史上2番目の大きなダイヤモンド原石が採掘された。大きさは1111ct、TypeⅡa 65x56x40mmのサイズ。
1905年の発見された(!)カリナン3,106ctに次ぐ大きさのものでした。
この週には、BotswanaのLukaraで813ctの原石も採掘されました、これは史上6番目の大きなダイヤモンドです。

カリナンが発見された伝説のKImberley Mineは今年、DeBeers社が手放すことになりました。有名な[Big Hole]、伝説の「Cesil Rohdes」など、ダイヤモンドを象徴する数々の逸話に富んだ鉱山ですが、鉱山としての寿命は長くても2020年ころまでということです。

以上、今年のRare Diamond,Big Stone.をピックアップして掲載しました。
類まれな品質、大きさ、価格に圧倒される思いですが、これらのダイヤモンドはこれからも人類の貴重な遺産として、大富豪により継承されていくことでしょう。


2015年12月22日火曜日

2015年のトピック

2015年も残すところあと僅かになりました。
今年のダイヤモンドをめぐる動きはどうだったでしょうか。

ダイヤモンドは、インドから始まり、ブラジル、アフリカ、ロシア、オーストラリア、そしてカナダと世界各地で産出されるようになりました。中国でも産出されています。
インドで発見されて以来、その魅力は世界のセレブに愛され、デビアスの卓越したマーケティングにより、今や世界中の女性にとって手に届くものになったのです。
そんなダイヤモンドですが、このビジネスに携わる業界にとっては厳しい年となったようです。
とりわけダイヤモンド鉱山を所有する会社、原石を扱う企業、研磨し、販売する企業は、
大変でした。
原石の販売価格が研磨済みのダイヤモンド価格の相場より高いという現実に、ビジネスは非常に難しいものとなり、空前の原石産出量にも関わらず、販売額や大幅な利益の減少を余儀なくされてしまいました。
また、中国本土での小売販売額も一時のようではなく、進出した大手小売チェーンなども売上、利益を大きく下げています。
しかし、これらのことは今に始まったことではなく、いままで何度も経験してきたことであり、紆余曲折はあれ、いずれ解決することでしょう。

 一般的なダイヤモンドに関して言えば、あまりぱっとしなかった2015年ですが、それと
は別格の特別なダイヤモンドのニュースは嘗て無いほどのビッグニュースが相次いだのです。このことについては、改めて「2015年の希少ダイヤモンド」ということで書いてみたいと思います。

2015年は、
1)新たな合成ダイヤモンドと市場への浸透、鑑別機関への挑戦
2)巧妙な着色ダイヤモンドとその着色方法
3)EGLによるダイヤモンド品質証明(鑑定)書問題
4)テロや独裁国家の資金源になっている「血のダイヤモンド」~キンバレープロセスの問題
5)GIAがハッキングされ1000以上の鑑定書が不法に使用されたこと
などが印象に残った出来事でした。

2016年の世界はどうなっていくのでしょうか。
古くからある宗教に根差した対立、民族対立、過激主義ISなどの台頭、国粋主義、アナクロニズム的な指導者の台頭、先進諸国での国家財政の悪化、益々酷くなる異常気象、拡大する貧富の差=一握りの富豪と大多数の貧者=、など世界はいま大変な時代の真っただ中にあると言えるでしょう。
グローバル化した世界であるいま、何事であれ影響されずに済むことはあり得ません。
2016年は大変な年になるという意見もあり、多くの本も出版されています。
そんな世界の動向を見ているのでしょうか、中国の富豪は競って海外へ資産を移し、安全なドルや不動産、絵画や骨董、そして希少ダイヤモンドなどを購入しています。この傾向は中国人にとどまりませんでした。
オークションは空前の活況を呈し、落札額も空前のものとなったのは、まさにその証と言えるでしょう。
一般庶民はその日の暮らしに精いっぱいというのに、まさにどこの国の話?と言いたくなりますが、これが現実なのです。
国が破綻し、ハイパーインフレが起きた時、紙幣はただの紙切れになってしまいます。
その時、土地があり、家があり、食料が自給できるならば、何とか生きて行くことはできるでしょう。預金や株券、国債、全てあてになりません。頼りになるのは「現物 」ということです。

今年を振り返りながら、余裕のある方は「資産としてのダイヤモンド」ということも、少し検討することも悪くないことと思います。
Diamond is a girl's best Friend という歌があります。でも Diamond is a your better friend なのかもしれませんよ。
 こんなこともありました。
1960年にUS$5400で購入したVanCleef  & Apelのダイヤモンド3.91ct+0.63ct+0.15ct=の
ネックレスを現在の価格に評価してみたら、なんとUS$125,000、実に21倍になった、とのことです。 半世紀の間に21倍、これってどう考えれば良いのでしょうか?