2015年6月3日水曜日

投資対象としてのダイヤモンド


投資としてのダイヤモンドの需要はダイヤモンド全体の5%未満と低く、非常に限られたものと推定されます。

因みに金(GOLD)は流通のおよそ20%、プラチ(PLATINUM)は10%程度が投資用として取引されています。





貴金属類に投資する人たちの目的は、何といっても資産の保全が主目的です。それは資産の目減りを防ぎ、価格の上昇を期待して有利なリターンを得るためです。リーマンショック後ノ金融危機以降は特にヘッジ指向の投資家による金への投資が価格の上昇に影響を与えていると思われます。

ダイヤモンドへの投資需要は総需要の5%程度ですが、今後成長の可能性は非常に高いものがあります。

研磨済みダイヤモンドの価格は、銀、金、プラチナやその他いくつかの商品よりも価格が安定していますが、得られるリターンも低いのが現状です。

2009年からの価格の変動率を比較してみましょう。
 
 価格の変動率は以下の通りです。

      銀       33%
     金       19%
     Pt         13%
          ダイヤモンド 12%   

2009年からのダイヤモンド価格変動は12%で、銀はその2.8倍、1.6倍の金、1.1倍のプラチナとなりました。


ダイヤモンドは5%の年率で毎年価格が上昇していますし、特定の=希少脱脂やモンドなど=ダイヤモンドに関しては更に高い上昇率を示しています。これはその間のインフレ率2%を上回っています。それと同時にダイヤモンドの価格は金やプラチナなどに比して非常に安定しているのが特徴です。

2009年から2014年の収益率は次の通りです。
 インフレ率  2% 
 銀     10%
  Pt     10%
 金      8%     
 ダイヤモンド 6%
 






これらのデータから分ることがあります。
1)ダイヤモンドの価格は金などの他の商品と比べて乱高下の幅が狭い、というか安定している。
2)価格は毎年確実に上昇している。
3)価格の上昇率は他のものと比較して低い。

つまり、安定して確実なリターンが得られるということになります。なをかつ、非常に美しく、希少なものであるという特徴を持っています。

では、ダイヤモンドは堅実な投資対象として十分な特質をもっているかというとそうも言えません。それは、

1)誰もが売買できる市場がないこと=流動性に乏しいこと
2)工業製品と違い同じものが存在しないこと
3)工業製品と違い品質が全て違うこと
4)誰もが納得できる評価のスタンダードの不統一
5)専門家でないと品質の評価が難しいこと
6)流通が複雑で価格が不透明であること 
7)売買に手間と時間を要すること

などの問題があるからです。
次回このことも踏まえて更に投資ダイヤモンドについて検証していくことにします。




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