今日は、すでにご存知かもしれませんが、そのことについて書いてみましょう。
4Cとは、
1)CRAT カラット・・・・・・・・重さをあらわします。 1ct(カラット)=0.2gです。
大きさではありません。でもダイヤモンドの質量はどれでも同じですから、カラッと数が大きくなればサイズも大きくなりますね。
2)COLOR カラー・・・・・・・・・色の程度を評価します。
完全に無色から始まり、黄色にいたる過程を、アルファベットのDから始めて、Zまで23段階に区分します。
D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z という具合です。
*無色から黄色及びブラウン以外のカラーについては、ファンシーカラーの分野で評価の尺度がありますが、このことについてはまた後日にいたします。
3)CLARITY クラリティー・・・・透明度の尺度です。
この場合は、ダイヤモンドの外部及び内部に含まれる不純物や割れ、欠け等の程度を10ないし11段階で評価します。
Flawrless
Internaly Flawless (略してIFとも言います)
VVS1
VVS2
VS1
VS2
SI1
SI2
I1
I2
I3
となります。
ダイヤモンド内部や外部に、傷や不純物が含まれると、輝きに影響しますので、それらの欠陥を称してクラリティというのですね。
4)CUT カット・・・・・・・・・・・・ダイヤモンドの形のことと思いますが、そういうことではありません。
ちなみにダイヤモンドのカットした形は、最も代表的なものとして、
Round Brilliant
Emerald
Oval
Pear Shape
Princess
などにも工夫を凝らした様々な形=Shape=があります。
しかし、ここで評価するのは、これらの形=Shape=がどれかということではないのです。
たとえば、Round Brilliantに磨かれたダイヤモンドがあるとします。
ここで、評価するのは、
1)プロポーション
2)シンメトリー
3)ポリッシュ
の3つの要素について評価をするのです。
1)のプロポーションは、形がきちんと整っているか、細大に輝くための比率や角度はどうか、などを評価します。
2)のシンメトリーは、相対する面の対称性は整っているか、各々の面の形や接点、接触ポイントは、ずれていないか、などをチェックします。
3)ポリッシュ=磨きの仕上がり具合。磨き残しが無いか、最大に輝くように、鏡面のごとく完璧に磨かれているか、などをチェックして評価します。
シンメトリーが整うと完璧になってくると、よく眼にするHeart & Allow(ハートアンドアロー)などと呼ばれる反射が見られます。
評価は、EXcellent、Very Good、Good どと評価します。
日本では、先ほどの1)~3)の全てが、EXcellentと評価された場合は、Triple Excellent=トリプル エクセレント=といったりします。
トリプルエクセレントでハートアンドアローといえば、素晴らしいカットのダイヤモンドということになるわけです。
この品質評価は、
A)全て熟練したプロが、鑑定評価用に設定された部屋で、
B)決められた波長の照明を使用し、
C)信頼できる重量計(ダイヤモンド秤)を使用し、
D)宝石用の10倍のルーペ及び宝石用顕微鏡を使用し、
E)評価用に鑑定された色のマスターストーン(標準石=ダイヤモンド)を使用して行うのです。
by Smithonian Musium |
以上、ごく簡単に”4C”について説明しましたが、ダイヤモンドの品質=価値は本当にこの”4C”だけで決まるものなのでしょうか?
このことは、昔からプロの世界では疑問視されてきた問題でもありました。
たとえば、同じ1カラット(1.00ct)のラウンドブリリアントカットのダイヤモンドが2個あったとします。仮にA、Bとします。
A,Bは大きさも同じ、他のカット、カラー、クラリティも同じとします。
しかし、熟練したプロの目には、この2つのダイヤモンドはどうしても同じようには見えない、としたら
どうでしょうか?
2つを比べた場合、明らかにA はBよりも光り輝いて見える、眼に入ってくる光が違うのが分かるのです。
いったいなにが原因でこんなことが起きるのでしょうか。
以前、産出されるダイヤモンドの殆どは工業用にしか適さない品質のもので、わずか数%のものしか宝石用としての品質を満たす物はない、といいいました。
また、産地によっては非常に高品質のものが採れるマイン=鉱山と、その逆のマインがあります。
大きな原石が採れるところと小さなものしか採れないところなど、それぞれ特色があるのです。
従って、高品質なダイヤモンドが取れるところのダイヤモンドと、低品質のダイヤモンドが多く取れるところのダイヤモンドでは、おのずと基本的な石の生い立ちとも言うべきものが違います。
様々な要素が複合して、4Cの評価は同じでも、輝き=私たちは、このことに関しては、”力”といったりします。力がある、こちらは力がない、あるいは石(ダイヤモンド)のたち=性質=が、良い、よくない、という風に=が異なって見えてしまうのです。
(GIAでは、この様な面も研究考慮しています)。
GIAの評価ではD、Flawless,Very good 何だけれど、いまひとつ魅力が無い、というようなときに。この石は力がない、などというのですね。
ダイヤモンドに限らず、宝石はやはり実物を観なければ、その魅力や品質は完全には分かりません。
世の中、素人に毛が生えたような人が、巷の鑑定書などをたよりに商売しているのを多く知っています。特に物品税が無くなって以降はめちゃくちゃで、現在に至ってしまいました。
単に、色がDだから、クラリティがVVS1だから、という、記載された結果だけで判断し、自分の眼で
その石の本当の実力=魅力、評価=などを見極める技術も無く、取引というか消費者に販売している業者が多いのは悲しい現実です。
結局は、悪貨が良貨を駆逐してしまうことになるのです。
これから結婚される方、アニバーサリーや記念にダイヤモンドの購入を考えておられる方は、どうか、沢山のお店で沢山のダイヤモンドを見せてもらい、話を聞き、価格も比較して、最後はご自分が最も納得できるお店から購入するようにお勧めします。
一流ブランドだから、安いからとか、色々な先入観や思い込み、宣伝にくれぐれも惑わされないことです。
なぜなら、やはりダイヤモンドは”特別なもの”なのですから。
0 件のコメント:
コメントを投稿